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【現地で実体験!】ドイツで感じた日本のサッカー環境との違い

2021.07.16更新

サッカーは世界中で行われているスポーツです。しかし、国が違えば「同じサッカーなの?」と思うことも少なくありません。この記事では、筆者が現地で実際に体験したドイツと日本のサッカーの違いについて解説します。海外のサッカーに興味のある人、海外で指導をしてみたい人はぜひ参考にしてみてください。

チームとの関わり方

筆者は、ドイツ南部の都市「ハイデルベルク」のサッカーチームでコーチとして活動しています。ハイデルベルクは人口16万人ほどの小さな街ですが、アマチュアのサッカーチームは少なくありません。ちなみに、ハイデルベルクのあるバーデン=ヴュルテンブルク州には、ブンデスリーガ所属のホッフェンハイムがあります。

筆者が所属するのは、U17とU16の選手で構成される「B-Jugend」と呼ばれるカテゴリーのチームです。日本でいう高校生年代だと考えてください。チームから雇われているわけではなく、あくまでもお手伝いという形になります。

チームに所属する選手、コーチは全員ドイツ人で、当然ながら流暢なドイツ語を話します。一方で、筆者はドイツ語を学習している最中であり、上手にドイツ語を扱えるわけではありません。チームに加入した当初は、挨拶しかないような日もありましたが、少しずつ語学力も上達し、会話の機会も増えてきていることもあり、徐々にチームに受け入れられているという実感があります。

プレー面での違い

ここでは、チームでの活動を通して感じたプレー面での違いについて解説します。同じサッカーをやっていても、異なる部分は少なくありません。

◇ミスに対してネガティブにならない

私がドイツで感じた日本との大きな違いは、ミスに対してミスした本人も周囲もネガティブにならないということです。

チームにはサッカーを幼い頃からやっている選手もいれば、ブランクのある選手、経験年数の浅い選手などさまざまな選手が所属しており、実力差もあります。そして経験年数の浅い選手はパスをミスしたり、簡単に奪われたりと練習中にミスをすることが少なくありません。しかし、ミスをしてもミスした本人は特に落ち込む様子もなく次のプレーを行っており、周囲の選手も特にミスを気にしていない様子です。

日本の場合、ミスをすると周囲の選手や監督から檄が飛ぶことも少なくないでしょう。もちろんそういった環境や雰囲気があるからこそ、成長できる部分もあると思います。一方で、そのような檄に萎縮してしまう選手もいると思います。

ドイツでは、ミスをあまり気にしていないため、選手一人ひとりが“のびのび”とプレーできているように感じられます。

◇抜かれない守備よりも奪う守備

日本の高校生が守備を行う場合、「チャレンジ&カバー」の原則にのっとり、ファーストディフェンダーは相手に抜かれないことを意識するケースが多いのではないかと思います。

一方で、ドイツの場合ファーストディフェンダーから全力でプレッシャーをかけ、ボールを奪おうとするケースが少なくありません。私も練習に混ざったことがあるのですが、選手たちは最初から全力で寄せてくることに驚いた記憶があります。また、日本の感覚で抜かれない距離感を取っていると「もっといけ」といったことも言われました。このように守備のやり方が異なると、指導者は指導方法も変える必要があるでしょう。

環境面での違い

サッカー大国とも言えるドイツは、環境面でも日本との違いを感じることが少なくありません。ここでは私が実際に感じた大きな違いを3点紹介します。

◇練習回数が少ない

私が所属するチームは、練習は平日2日のみで週末にリーグ戦を戦います。日本の高校年代だと週5日や6日練習や試合をするケースが一般的で、私自身も高校時代そのように活動していたため、当初は少ないと感じていました。

しかし、話を聞くと他のチームも活動日数は似たようなものなんだそうです。ちなみに、1回の練習は90分で終わるため、活動時間自体は日本と比べるとかなり少なくなります。

◇ホームゲームでは売店も出店

私が所属するチームは自前の人工芝グラウンドとクラブハウスがあり、グラウンドの脇には観客席や売店もあります。その為リーグ戦がホームで開催されるときは、選手の保護者を中心に売店が出店されます。チーム自体は決して強豪ではありませんが、試合を行う環境としてはかなり優れているといえるでしょう。

◇高校年代がサッカーの最後ではない

日本の場合、高校サッカー選手権を目指してサッカーに取り組み、高校サッカーを終えたら私の様に選手を引退するケースが少なくありません。一方で、ドイツは高校年代以降も環境が整備されており、長年サッカーを楽しめます。例えば私のチームにはトップチームがあり、実際にB-Jugendに所属している選手がトップチームの練習に参加することも珍しくありません。トップチームの選手は仕事をしている人もいれば、学校に通いながらプレーしている人もおり、日本でいう社会人チームに近いといえるでしょう。

日本は、高校サッカー選手権が大きな目標となっている為、もっと上手くなりたい、試合で勝ちたい、優勝したいと、上を目指してプレーする選手が多いのではないかと思います。一方で、ドイツのサッカーは“楽しむ”ためにあるように感じられます。

もちろんドイツ国内でも、プロクラブの育成組織や強いチームに行くと変わるはずです。しかし、私が所属しているチームのようにローカルなレベルを見ると、こういったチームが少なくありません。

まとめ

今回は、ドイツと日本のサッカー環境の違いについて、実体験をもとに解説しました。高校サッカーを最後の舞台としている選手が少なくない日本では、サッカー漬けの日々を送っている選手が数多く存在します。一方のドイツは、練習回数は多くなく、選手はのびのびとプレーしている印象を受けています。